リノベーション講座 ~マンション編~
- BASIC LECTURE
- by 太田孝幸
- 2017-10-26
- 1,680 view
まず区分所有マンションには、
「専有部分」と「共用部分」があり、「専有部分」のみ個人で変更することができます。ちなみに「玄関ポーチ」や「バルコニー」は「共用部分」です。その他に、マンション毎に管理規約でルールが決められていますので、購入前に事前に管理組合に確認することが大切です。
【知っておきたい二つの構造】
・ラーメン構造→柱と梁で建物を支える構造です。接合部分をしっかりと固定されており、中高層マンションのほとんどがこの構造となっています。ラーメンとはドイツ語で額縁という意味です。室内の間仕切り壁のほとんどを取り外すことができるので、室内の間取変更など比較的自由に設計することができます。
・壁式構造→ラーメン構造と違い、柱や梁がなく壁だけで建物を支える構造です。主に共同住宅や5階建て以下の中低層マンションで多く採用されています。住戸内にある壁が構造壁(建物を支えている壁)の場合、撤去することが出来ません。
窓 窓のサッシ及びガラスは変えることができるか?
区分所有マンションの場合、一般的に管理規約で「窓枠及び窓ガラスは専有部分に含まれない」と記載があり、どちらも共用部分となりますので、個人が勝手に変えることができません。ただし既存の窓はそのままで、内窓を新設することは可能です。
天井 天井を高くすることはできるか?
天井板を外すと構造体のコンクリートがありますので、その内側までの空間が専有部分となりますので、天井を高くすることは可能ですが、古いマンションの場合、上階の排水管が階下の天井裏を通っている場合がありますので、天井板を外したことにより、排水管から流れる音や水漏れのリスクが伴います。
コンセント コンセントを増設できる?
コンセントの増設は可能ですが、マンション全体の電気総容量が決まっておりますので、事前に確認が必要です。
パイプスペース(PS) パイプスペースは移動するこができるか?
パイプスペースは、共用部分ですので、移動することはできません。
パイプスペースには、排水管専用と給水・ガス・電気用2種類があります。ほとんどのマンションが玄関外のメーターボックス内にありますが、中には住戸内にあるので、ご希望通りの間取り変更ができない場合があります。
玄関 玄関ドアは交換できる?
玄関ドアは、共用部分になりますので、交換・塗装は出来ません。ただし、玄関ドアの内側部分は専有部分になりますので、塗り替え程度であれば可能です。鍵の増設の場合は、玄関ドアに穴を開けることになりますので、管理組合へ事前確認が必要です。もちろんシリンダー交換であれば問題ありません。
水まわり キッチン、お風呂、トイレは、移動できるか?
排水管は水がスムーズに流れるように勾配が必要です。移動距離が長い場合、水の流れが悪くなるので、傾斜をとるために、躯体のコンクリートと床の間に十分な空間が必要になります。築が古いマンションは、階下の天井の裏に排水管が通っていることが多く、水まわりの移動は難しいです。住戸内の床の間に通るタイプであっても、コンクリートスラブと床の空間に十分な高さがない場合も、移動は難しいです。
バルコニー バルコニーの変更はできるか。
冒頭でもご説明したとおり、バルコニーは共用部分になりますので、変更できないことはもちろんですが、隣戸との間仕切りの近くに物置などの物を置く事も出来ません。
この記事が気に入ったらいいね!しよう
18566 view
6748 view
4540 view
3866 view
3313 view
3224 view
3106 view
2938 view
2921 view
2919 view
関連する記事